統合民営化後の保育をめぐり 枚保連が質問状を提出
2022年10月18日、枚方保育運動連絡会(枚保連)は枚方市と懇談を行いましたが、公立保育所民営化問題等について十分な説明がなく、参加者から不満の声があがったまま時間切れとなってしまいました。再度懇談を申し入れましたが、市は、1団体につき懇談は1年に1回と受け入れなかったため、枚保連は、2022年12月末に市に対して「質問状」を提出しました。
2023年2月2日に、市からの回答書を受け取りました。
『公立の保育』は引き継がれたのか??
回答書の中で、散歩、菜園活動、0.1歳児の運動会等、
引き継ぎしたにもかかわらず、公立の保育が継承されていないことについて市は、「散歩などの活動については、法人として安全性確保のため実施していないが、法人の考えに賛同されている方、反対されている方、それぞれおられます」としています。また、おとまり保育などの行事については、保護者会が解散し、保護者からも負担軽減の要望があったため、公立と同様の手法での実施は難しく、市として調整することも難しいとしています。
このように、民営化後は「公立の保育を引き継ぐ」ことが大前提であるにも関わらず、「公立の保育の引き継ぎ」が崩れていることを枚方市が容認する回答となっています。また、民営化後の市の責任の所在についての質問に対しては、「民営化後も三者(保護者、法人、枚方市)懇談を行い、意見交換を行っている」としながら、「基準や条例違反があれば指導を行うが、そうではない運営の部分に関しては様々な意見があることから、法人と保護者で話し合いながらつくっていくものであると考えている」としています。
選定委員会でも強く求められていた『公立の保育の継承』
これらの回答から、「民営化前1年間の引き継ぎ業務」を行ったことで「引き継ぎ」を既成事実化し、民営化後の保育の中で引き継ぎが履行されなくとも、法や条例を盾に法人への指導を行わない市の姿勢が見えます。この回答に、現役の公立保護者や民営化当該園の保護者からは、「民営化前の説明会では、『市が責任を持って保育を引き継ぎます』と言っておきながら、民営化されれば法人に丸投げになっている」と困惑や不安の声があがっています。
枚方市のホームページで公開されている選定委員会の議事録には、選定委員である保護者や学識経験者も「公立の保育」がしっかり引き継がれるよう強く求めていたことが記されています。
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